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- 日本人「慰安婦」――愛国心と人身売買と
「売春婦」なら被害者ではないのか?
見過されてきた日本人「慰安婦」被害を問う
日本人「慰安婦」-愛国心と人身売買とー
(「戦争と女性への暴力」リサーチアクションセンター:編 西野瑠美子・小野沢あかね:責任編集)
戦後70年、植民地解放70年を迎えた今も、未だに「強制性」「性奴隷」を否定し、
「慰安婦は性奴隷ではなく、親に売られた売春婦だ」とする言説が後を絶ちません。
最近では安倍首相が米ワシントンポスト(2015.3.27)のインタビューで「慰安婦」を
「人身売買の犠牲(者)」と語っています。
首相がこの言葉を使った意図が、「慰安婦」問題の責任を、日本軍ではなく「売った親」
と「買った業者」にかぶせようとしているのかどうかは定かではありませんが、軍による徴集の
指揮命令系統と共に、軍の手先となった人身売買業者の実態を考えることが重要です。
こうした問題意識でバウラックでは今年3月、『日本人「慰安婦」―愛国心と人身売買と―』
を現代書館から刊行しました。
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もくじ
第一章 日本人「慰安婦」はどう集められたか?
日本人「慰安婦」の徴収と近代公娼制度 小野沢あかね
長崎事件・静岡事件大審判院判決を読む 前田朗
植民地朝鮮の公娼制度と「慰安婦」制度 宋連玉
日本軍の慰安所政策 永井和
第二章 日本人「慰安婦」はどう扱われたか?
日本人「慰安婦」の処遇と特徴 西野瑠美子
書籍・雑誌にみる日本人「慰安婦」
慰安所業者の聞き取りから 石橋菜穂子
沖縄・芭蕉敷の慰安所の事例 田場祥子
沖縄の日本軍慰安所 林博史
第三章 日本人「慰安婦」の戦後はどうだったか?
日本人「慰安婦」の戦後―菊丸さんの場合 広田和子
書籍・雑誌に見る日本人「慰安婦」の戦後
【コラム】かにた婦人の村で戦後を送った城田すず子さんの戦後 天羽道子
【コラム】シンガポールに置き去りにされた日本人「慰安婦」 西川幸
日本軍「慰安婦」からRAA・占領軍「慰安婦」へ 平井和子
【コラム】元「慰安婦」たちの「戦後」~ 金富子
日本人/朝鮮人/中国人ではどう違ったか
巻末資料
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272頁 四六判上製、現代書館 (2015/02)
定価:2800+税
「戦争と女性への暴力」リサーチ・アクション・センター 編
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